ハイキングのリュック(ザック、バックパック)

子供とハイキング

ハイキングは楽しくが大前提!
子供と楽しく快適にハイキングを過ごすために事前に確認をしておきましょう。

ハイキングのリュック(ザック、バックパック)

子供とハイキングを楽しく快適に過ごすためには、多くの物を入れて動くザック・リュックサックが必要になります。
ハイキングでは弁当や水、レインウェアなどなど多くの荷物を背負って長時間歩かなければなりません。
なのでハイキングで使用するザック・リュックサックは長時間背負って歩いても疲れにくく、また背負いやすいものを選ぶようにしましょう。

家族で必要なものを運ぶのですべてを一人の大人が背負っても良いのですが、それはそれで大変なことです。
子供にも体力を考慮しながら少しくらいは自分の物を背負ってもらいましょう。

リュック、ザック、バックパックの違い

まずは、リュック、ザック、バックパックの違いを説明します。
とは言うものの実際には呼び方が違うだけで実際には語源は同じものです。
■リュックサック(独: Rucksack、蘭: rugzak)
 背に負う袋の意。
■リュック、ザック(独: Sack)
 リュックサックの別の呼ばれ方。
■バックパック(英: backpack)
 イギリスで生まれ、1910年代に北米に広がった。
 それ以前は「ナップサック」、「サックパック」と呼ばれていた。
 単に「パック」(Pack)とも言う。
■ナップサック(英: knapsack)
 リュックサックの古い呼び名のひとつ。
 日本では特に、小型でショルダーベルトではなく紐のものを指すことが多い。
■背嚢(はいのう)(日)
 日本での古い呼び方。

なので、「普通のリュック」と「ハイキングや登山用のリュック」の違いを説明します。
普通のリュック:

小学生の遠足でお世話になったあの「リュックサック」が普通のリュックです。
肩掛けベルトが有るのと、ポケットが付いているくらいで、特にこれと言った機能は見当たりません。
普通のリュックは容量も小さく、長時間背負うように設計されていません。
リュックを背負って歩くとリュックが揺れるため長時間背負うと疲れが出てきます。

登山・ハイキング用のリュック:

登山・ハイキング用のリュックは、体から離れないようにサポートしてくれるウェストベルトやチェストベルトが付いています。
素手ではなく手袋をしたままでも開け閉めしやすいポケットが付いていたり、ピッケルを固定するバンドが付いていたりします。
また、水筒でなくハイドレーションシステムのように歩きながらでも水分補給できる機能などもあります。
雨に降られても防水できるようになっています。
その他、たくさんお便利なポケットや区分けなど、登山リュックはとても機能的です。
登山・ハイキング用のリュックは容量も大きく軽量化され、長時間背負うように設計されています。

登山・ハイキング用のリュックを選ぶコツ

大人編:
(1)運ぶ物の容量に合わせて選ぶ

まずは家族の人数と持つべき大きさを考えて選びます。
しかし、そうは言ってもわからないので、25L~35Lくらいで選びましょう。
入らない分は家族で分担しましょう。

(2)体格に合わせて選ぶ

登山・ハイキング用のリュックは基本縦長です。
身長が200㎝近い大きな男性から、150㎝の小柄な女性までいろいろな人に合わせたサイズがあります。
実際はザックにはバックレングス(トルソー)と言う表記があり、ザックの適応がメーカーで決まれています。
登山用品店ならそのあたりはきっちりサポートしてもらえると思いますが。。。

(3)フィット感で選ぶ

候補の中から、自分の背中のカーブに一番フィットするものを選びましょう。
長い間背負うことになるリュックです、慎重に選んでも損はありません。

子供編:

どの程度の荷物を持つかで決まります。
ある程度の重い荷物を持つなら、少なくともウェストベルトのある20リットル前後のリュックを選びます。
20リットル前後のリュックなら、小型なのである程度の身長が有れば、違和感なく背負えると思います。

軽い荷物、おやつと水筒程度なら、普通のリュックでかまいません。
荷物が重いと肩にショルダーストラップが食い込んで痛くなったりしますが、軽ければそれもないでしょう。

子供とハイキングは一人ハイキングと違い、どうしても荷物が多くなります。
子供にも体力に合わせて荷物分担をするなども大切なことなので、リュック選びもそれを視点に選んでください。

ハイキングの服装

子供とハイキング

ハイキングは楽しくが大前提!
子供とハイキングを楽しく快適に過ごすために事前に服装の確認をしておきましょう。

ハイキングの服装

まずハイキングの服装は「重ね着が基本」です。
子供は汗かきです。
体が小さいため体温を保つのが難しいです。
なので早めに、暑ければ脱ぐ、寒ければ着るが必要になります。
そこで簡単に脱ぎ着ができるように、季節に合わせて何枚かのウェアを選択して着るようにします。

次に特に肌着と中間着には「速乾性と保温」が大事です。
暑い時期は、汗がウェア内にこもると、不快感で暑さ倍増です。
寒い時期は、もっと大変です。汗が冷え、体温を奪っていくことになります。
快適に歩くためには、汗を素早く外に放出してしまうのが一番です。

一方で保温力がないと、寒い時期は体温が保てません。
寒い時期は、速乾性が有りながら保温力があるウェアを選びたいです。

重ね着の基本

体全体を温めるためには、薄い服を何枚か重ねて着ると効果的です。
なぜ効果的かというと、ウェアの間の空気の層が断熱効果が高いからです。
厚い服を1枚着るよりも、薄いものを重ね着して、空気の層をつくってあげる方が暖かいのです。

重ね着の基本は、肌着(アンダーウェア)、中間着(ミッドウェア)、外着(アウターウェア)を組み合わせることです。
「肌着で汗を吸収し、中間着で保温し、外着で雨風を凌ぐ」といった感じです。
暑かったら脱ぐ、寒かったら着る、これができるようにハイキングの服装の準備をします。

※基本的に子供とハイキングなので雪山や標高の高い山は想定していません。
※また、高価な登山着をそろえる必要もないと思っています。
※この服装は子供に限った話ではなく、大人にも当てはまります。
※週末を良くハイキングで過ごすようになるなら、家族でファッションを揃えるのも悪くないですね。

肌着(アンダーウェア):

肌着の役割は、発汗による水分の吸収です。
水分を吸収したままだと冷たくなるの、体の外に向けて湿気を追い出す役割も重要です。

 

汗を素早く放出のイメージ図

汗を素早く放出のイメージ図


 上のイメージ図は『毛細管現象を利用した吸汗速乾素材「TOREX®フィールドセンサー®」』という商品から借りてきています。

肌着に適した素材は、吸湿性と速乾性に優れ、素肌をドライに保つ素材が望ましいです。
新素材の開発がどんどん進んでます。そのような素材の肌着は、登山専門店に行けばもちろん置いてありますが、今はユニクロにも置いてありますし、いろいろなところで見かけます。
とにかく速乾性と書いてある肌着を探すのが一番です。
 
家に有るもので探すなら、体が動きやすく乾きやすいポリエステルなどの素材の肌着を探してください。
なお、綿100%の製品は水分を吸収する力は高いですが、保水してしまうのでおすすめできません。

中間着(ミッドウェア):

中間着の役割は、肌着が放出した汗の吸収と発散です。
中間着は一枚でなく、気温に合わせて何枚か組み合わせて保温を考えても良いです。
また、寒さが厳しいと思える場合は、空気層がたくさん保てるウェアを選択するの良いです。
中間着の種類も長袖シャツ、フリース、セーター、ベストなどがあります。
季節やコースにもよりますが、どのくらいの寒さになるのか、どう組み合わせれば快適に過ごせるかを考えます。
着ていくほかに、中間着は最低でも1枚は用意してもって行ってください。

中間着に適した衣類・素材は、やはり吸湿性と速乾性に優れたものが良いです。
基本は乾きやすい化繊、ウール系です。
前面にファスナーやボタン付いているものやベストなどは、熱気を逃がしやすく体温調整に便利です。
夏と冬、急な坂の有るコースなのか、緩やかな坂なのかによって、汗のかき方が違ってきます。
汗をかくようなら乾きやすい化繊を、汗をかきにくいようならウール系を選ぶのが良いですが、現地でないとわからないこともあるので、予備に一枚余分に持っていくようにしましょう。

家に有るもので探すなら、体が動きやすく乾きやすいポリエステルなどの素材の物が良いです。
ジャージ生地のものが有ればOKです。
やはり綿100%は避けましょう。

外着(アウターウェア):

外着の役割は、気温の変化や風雨から体を守ることです。

外着に適した衣類・素材は、風を通しにくい素材が適しています。
ウィンドブレーカーやアウトドア用のジャケットなどが良いです。
価格は上がりますが、中間着からの汗を外に出せる透湿性も備えていれば理想的です。

ズボン(パンツ)も外着に入ります。雨具や雪山用にさらに重ね着する場合もありますが子供とハイキングでは、外着扱いに。
ズボンにも動きやすさと速乾性が求められます。
これらを重視して開発している、アウトドアメーカーのトレッキングパンツをおすすめします。

ジーンズは動きやすさ、速乾性ともに劣るため、ハイキングに適していません。
ハーフパンツ、ショートパンツは夏に大変快適なのですが、擦り傷切り傷、害虫対策、紫外線対策の面であまりおすすめできません。

山での温度:

標高が高いくなるに連れ寒いくなることは、ご存知かと思います。
■一般的に100m高くなるごとに、気温は約0.6℃づつ下がります。
■さらに風速1mごとに体感温度は1℃下がります。
ハイキング計画時には、山頂での気温も考慮してください。
汗や雨で濡れた体は、体温を奪われやすいので中間着を一枚余分に持って行ってください。